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『こんなに明るいつきの下で』
また誰か手を握ってくれるのを待っていた こんなに明るい月のした 遠くに霞める都会の喧騒 より深く耳に突き刺さる こんなに明るいつきの下で 夜空に行く月を見守ることにしたんだ この心の深遠には何が眠っているのか知るために 心をえぐり身を切り裂く 「 」 何もいない何者でもない 掘り進むほど思い知らされた 何もない俺に こんなに明るいつきの下で むせび泣く声は今日も誰にも届かないだろう 走った ただ走った 思い切り飛んだ また走った 走った それでも答えは出なかったんだ こんなに明るいつきの下で うずくまって時の音をただ聞いていた ただひたすらに聞いていた